いいね!

InstagramTwitterに共通する、「いいね」機能ってものがある。発信された投稿に対して、閲覧者が手軽に反応を示すシステム。これ作った人、マジで天才だと思う。

 

 

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ガキの頃からというか、SNSに親しみ始めた中学生の頃からずっと思ってたことなんだけど、あの「いいね」機能ってなんなんだろう。

 

 

 

 

 

 

他者からの評価?

自己顕示欲?

自分の影響力の関数?

 

 

 

 

 

割と点では考えられてた気がするんだけど、点が線になることはなかったというか、自分の中でなかなか腑に落ちない面があったわけで。

 

 

 

 

 

で、あれなんなんだろうと頭の片隅であれこれ考えるまま大学生になって。1年が終わろうとして。最近やっとストンと落ちたっていうか、納得がいった。合点がいった。

 

 

 

 

結局のとこ、「いいね」機能って人間の根源的な欲求なんだなって考えるようになった。ヒトの三大欲求は、食欲、性欲、睡眠欲。これは生物関係なく、種を残し、生存していくのに必要な欲求だからあって当然なわけだ。狩りしてメシ食ってセックスして寝る、が原始人の生き方なわけで、三大欲求とぴったりマッチしてくる。論理が明快でわかりやすい。

 

 

 

 

 

 

 

で、次に来るのが「いいね」機能。

 

 

 

 

 

 

「ふぁ?何言ってんの?」

「人間はスマホに従属してるって言いたいの?」

 

 

 

 

みたいな言葉がスパスパ飛んできそうだけど、そういうことじゃない。いいね機能ってつまりは、人間の

 

「重要人物たらんとする欲求」

 

に直接的に関わってるんだと思う。これ睡眠欲とか性欲と比べて聞き慣れない欲求だけど、人間誰にでも備わってる基本的な欲求らしい。

 

 

 

InstagramとかTwitterとかで「いいね!」をたくさん貰えれば、きっと誰だってちょっとは嬉しいはずだ。

 

 

 

そのメカニズムはなんなのって言うと、

 

  1. 「いいね」をたくさんもらう
  2. もらえばもらうほど(他人より多ければ多いほど)自分が「差別化」された気がする
  3. 自己肯定感と自己顕示欲が満たされる
  4. 同時に、「自分っていい感じなんじゃね?」とか「イケてるんじゃね?」って心のどこかで思うようになる

 

 

 

こんな感じだろうなあと思う。僕は心理学やったこともないし、説明もあんまり上手くないから、キチンと伝わってる感じは全然しない。でもまあ、「感覚」とか「イメージ」としてはこんな感じ。3とか4あたりが、「重要人物たらんとする欲求」の部分集合になっている。感覚を言語化するのって意外とというか、かなり難しいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近の高校生にしろ大学生にしろ、良くも悪くも「いいね!」の数を気にする人ってかなり多い。「インスタ映え」とか「バカッター」とかって、いいね機能がなきゃ絶対出てこなかったワードだし。これについては賛否両論あるけど、人間の根源的な欲求だと考えればいいねの数を気にすることは当然の流れだろう。そりゃ人間誰しも、人より優れていたいし、希少価値の高い人物でいたいし、100人に1人より10000人に1人の人間でありたいだろう。

 

 

 

 

人間多くは全体からみたら凡庸だし、データでいうところの外れ値なんてなかなかいない。で、そんな中で自らの優位性とか満足感みたいな、「重要人物たらんとする欲求」を満たす一番簡単なツールとして、InstagramTwitterはめちゃくちゃ優秀なわけだ。

 

 

 

朝井リョウの「何者」の中にも、こんなセリフがあった。

 

 

 

「私たちは、何者かになんてなれない。自分は自分にしかなれない。痛くてカッコ悪い今の自分を、理想の自分に近づけることしかできない。みんなそれをわかってるから、痛くてカッコ悪くたってがんばるんだよ。カッコ悪い姿のままあがくんだよ。」

 

 

 

 

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やっぱり、SNSにいいね機能を実装させた人は、天才だ。そして今日も僕は、半自動的にタップして「いいね!」をつけるわけだ。